monoの大捜査線 vol.2


 そもそもジャーキーは肉を干した保存食料。生産されるのは圧倒的に牛肉が多い。そう、畜産物としての牛肉のクオリティが、そのままジャーキーの質に反映されるのだ。日本では以前から和牛ジャーキーなるものがあったが、この群馬県みなかみ町にある精肉店「育風堂」のジャーキーは凄い。なにが凄いってそのクオリティの高さ。榛名山のふもとで36ヶ月(育牛期間としてはかなり長い)丹精に育てられたメスのみの黒毛和牛「増田和牛」で作られているのである。香ばしいスパイスをまとったこのジャーキーを摘まんでみると、世界が涎を垂らす和牛独特の“霜降り”のサシが入っているのを確認できる。口に運ぶと、そのまま溶けてしまいそうな軟らかさ。免税店のジャーキーが革製の固い旅行トランクだとしたら、この増田牛のジャーキーはヴィトンやエルメスの高級革製品みたいなもの。味も口触りも遥か高みに登っている。

 宮崎県産のマンゴーやキャビア、兵庫県産のオリーブオイル、京都・山崎や北海道産のウィスキーなどなど、世界に認められた絶品グルメに新しく仲間入りしそうな国産ビーフジャーキー。ビールやワインのお供はもちろん、小さくちぎって料理のアクセントや、朝食のベーコンやハムの代わりに使っても美味しい。もっとも発売元の「育風堂」さんは精肉店やレストランも経営している地元の有名店なので、同店のハムやベーコーンも是非味見して欲しいと思われるかもしれないが、とにかくこのビーフジャーキーのポテンシャルは、想像する以上に高いのである。

育風堂和牛ジャーキー(48g)
価格860円(税込)

有限会社 育風堂精肉店
住所:群馬県利根郡みなかみ町大穴814-1
電話:0278-72-3574
https://ikufuudo.com/

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