カテゴリー別アーカイブ: 世界の腕時計

メカ、デザイン、歴史、どれをとっても腕時計ほど面白いものはない!
時計にまつわるモノ、出来事、最新情報を編集部がお届けします。

[#074]ブランド・イメージを一新したカミーユ・フォルネ

文/香山知子/『世界の腕時計』編集長


カミーユ・フォルネ銀座ブティック。東京都中央区銀座8丁目8-1 第7セントラルビル TEL 03-5537-3223 営業時間:11:00~20:00


 腕時計好きならカミーユ・フォルネと聞けば、高級レザー・ストラップを思い浮かべることだろう。レザーの種類や色、ステッチの色や縫い方などを自分の好みに合わせて選ぶことができるオーダーメイドは、腕時計の楽しみを広げてくれる。またユーザーが自分で簡単にストラップを交換できる“アビエ”システムによって、その楽しみはより身近なものとなる。

カミーユ・フォルネは1945年に馬具商人のカミーユ・フォルネが腕時計ストラップの工房をパリ北部のカルディ地方に創設したことに始まる。2000年代に入ると、バッグや財布などの革製品のコレクションの展開も開始した。今日、日本では東京・銀座にあるブティックのほかに、全国の百貨店などに設けられた8カ所のコーナーでストラップと共に扱っている。

さて昨年10月21日、カミーユ・フォルネはロゴを刷新し、革製品のコレクションのリニューアルを発表した。ロゴは従来の筆記体から活字体をデザインしたものに変更された。革製品もデザインを大幅に見直し、ツートーンのカラーリングなどモダンな味付けが加わった。

今回のリニューアルは時代に合わせたコンテンポラリーな製品を提供するメゾンへと生まれ変わる、という意図があってのことで、写真はその一例。今までと変わらず、あくまでも腕時計ストラップが中心だが、革製品は将来の発展を支える柱のひとつとして今後、より強化されることだろう。

商品についてのお問い合わせ●カミーユ・フォルネ銀座ブティック 03-5537-3223


メンズ・ビジネス・バッグ。キャビアブラックのトリヨン(雄の仔牛の革)とスムースカーフスキン。サイズ45cmx29cmx8㎝。価格45万3600円。


大型のトート・バッグ。グレーのスムースカーフスキンとインディゴブルーのトリヨンの組み合わせ。サイズ34cmx38cmx10cm。価格28万800円。


レディース・バッグ。グレーのトリヨンとトープのスムースカーフスキンの組み合わせ。サイズ28cmx18cmx6cm。価格19万4400円。


コイン・ケース。カーキのトリヨンとオレンジのアリゲーターの組み合わせ。サイズ12.5cmx7cmx1.5cm。価格7万7760円。

[#073]2018年1月1日〜14日、シチズン“エコ・ドライブ ワン”を試着、購入できる 「CITIZEN Eco-Drive One POP-UP@Omotesando」開催

文/香山知子/『世界の腕時計』編集長


年初の2週間、東京の表参道ヒルズでケースの厚さ298㎜という薄型時計の着け心地を体感できる。


シチズンが2016年に発表した“エコ・ドライブ ワン”はケースの厚さが2.98 mm 、搭載するクォーツ・ムーブメントの厚さが1mmという光発電時計としては世界最薄を誇る。この時計はシチズンのエコ・ドライブ40周年を記念して発表されたもので、ムーブメントはまったくのゼロからの開発だった。

「着けたときの心地よさは薄さにある」が開発の基本にあった。またそれと同時に「美しさ」も重要な要素となり、ケースも長い間、着用していても傷つきにくいセラミックスや、シチズンが開発した外装硬化処理の“デュラテクト”が用いられている。

現在までに8モデルが発売されたが、これらを実際に試着できるイベントが以下の要領で開催される。

開催期間:2018年1月1日(月・祝)〜1月14日(日)
開催時間:1月1日(月・祝)〜3日(水)および14日(日)=11:00〜18:00
1月4日(木)〜6日(土)、9日(火)〜13日(土)=11:00〜20:00
1月7日(日)、8日(月、祝)=11:00〜19:00

場所:  表参道ヒルズ1F Rスタジオ
東京都渋谷区神宮前4丁目12−1表参道ヒルズ西館1階

入場は無料

*イベント限定特典

会場で“エコ・ドライブ ワン”を試着した人にはイベント限定のオリジナルノベルティが、購入者にはスペシャルギフトが進呈される。

*メンテナンス・サービス

期間中の下記の5日間はシチズンブランドの時計を持っていくと、専門のスタッフによるストラップ洗浄やブレスレットのサイズ調整などのサービスが無料で行われる。

実施日時:1月6日(土)、7日(日)、8日(月・祝)、13日(土)、14日(日)の11:00〜18:00(最終日は17:00)

イベントの詳細はシチズンのウェブサイトで確認できる。
http://citizen.jp/news/2017/20171221_2.html

“エコ・ドライブ ワン”のラインアップはスペシャルサイト
http://citizen.jp/one/special/index.htmlで公開中。

“エコ・ドライブ ワン”の詳細は『世界の腕時計』No.134のP94~P95を参照されたい。


エコ・ドライブ ワン
AR5004-59H
37万8000円
エコ・ドライブ ワン
AR5025-08E
43万2000円
エコ・ドライブ ワン
EG9004-18A
43万2000円

[#072]「ハミルトンブティック 東京 キャットストリート」オープン

文/香山知子/『世界の腕時計』編集長


(右)11月18日にオープンした「ハミルトンブティック 東京 キャットストリート」。住150-0001 東京都渋谷区神宮前6-14-5 03-3400-1181 営11:00~20:00 不定休・1月1日は休業。(左)ハミルトンを表したH型のファサードを抜けると、前面は吹き抜けになり、開放感を感じさせる。ヴィンテージ・ウッドやソフトなライティングで、居心地の良さが演出される。


(右)整然とした1階の販売コーナー。ショーケースにはハミルトンの全コレクションが並び、常時、約300型以上のラインアップを揃える。(左)2階にはハミルトンの歴史に触れることが出来るライブラリーが設けられた。1階同様にニューヨークのロフトをイメージしたモダンさのなかにぬくもりを感じさせる。


 11月18日、東京・原宿の通称“キャットストリート”(渋谷川遊歩道)にハミルトンが世界で初めての旗艦店をオープンした。このショップは日本初の直営路面店でもある。
 比較的手が届きやすい価格帯のモデルを揃え、“カーキ”や“ベンチュラ”などが若い世代の間で人気のハミルトンにとって、キャットストリートはまさに打ってつけのロケーション。パリやニューヨークではなく、日本が旗艦店第一号の場所として選ばれたのも、キャットストリートだからこそだろう。周囲には有名ブランドのブティックからこじんまりとした古着屋さんまで、多種多様なショップが並ぶ。遊歩道を散策する若いカップルに混じって、海外からの観光客の姿も多い。
 2階建てで、「ニューヨークのロフトスタイルと日本の伝統建築の融合」をコンセプトにしたという。そこで整然としたインテリアにはニューヨークのモダンさがあり、またヴィンテージ・ウッドからは日本家屋の落ち着きとぬくもりを感じさせる。
 なお2017年12月31日までエルヴィス・プレスリーが愛用した“ベンチュラ”など、ハミルトンのアーカイブ・ピースが期間限定で展示される。

商品についてのお問い合わせ●ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン ☎︎03-6254-7371


1957年に世界初の電池式時計として誕生した“ベンチュラ”はそのデザインも画期的だった。エルヴィス・プレスリーが愛用したことでも知られる。


「ベンチュラ」。エルヴィス・プレスリーが好んだというフレックス・ブレスレットタイプで、年内は日本のみで世界に先駆けて発売された。縦50.3㎜、32.3㎜のSSケース&ブレスレットにクォーツを搭載する。5気圧防水。価格9万8280円。


「カーキフィールドメカ」。直径38㎜のSSケースに手巻きムーブメント、ETA Cal.2804-2(17石、毎時2万8800振動、パワーリザーブ約42時間)を搭載。グリーンのテキスタイル・ストラップ。5気圧防水。キャットストリート店で世界先行販売。価格5万7240円。

[#071]日本人ファッションデザイナーの森永邦彦氏とのコラボレーションで誕生した“ラドー トゥルー シャドー”

文/香山知子/『世界の腕時計』編集長


「ラドー トゥルー シャドー」。直径40.1㎜、厚さ10.5㎜のブラックのハイテクセラミックス・ケースに自動巻きのCal.ETA C07.631(25石、毎時2万1600振動、パワーリザーブ約80時間。DLC加工を施したローターを装備)を搭載。ブラックPVDコーティングを施したチタニウム製裏蓋にサファイアクリスタルを備える。5気圧防水。価格23万2200円。限定1001個。


今年、ラドーは世界各国のさまざまな分野のデザイナーとのコラボレーション・モデルを発表しているが、そのなかのひとりにアヴァンギャルドな試みをファッションに取り入れる日本人デザイナーの森永邦彦氏が選ばれた。

同氏は2003年に早稲田大学社会科学部卒業と同時にファッション・ブランド“アンリアレイジ”を創設。レディガガやAKBなどの衣装を手掛け、2014年からはパリ・コレクションで新作を発表し、日本の新世代のファッション・デザイナーとして注目される。

太陽光を浴びると色が濃く変化するフォトクロミックを繊維に織り込んだフォトクロミックファブリックを使った作品で知られる彼は、同じ技法をラドーとのコラボレーションに採り入れ、色が変化する“ラドー トゥルー シャドー”を生み出した。

フォトクロミックは眼鏡の調光レンズに用いられる技術で、外に出て太陽の光の下では色が濃くなり、室内に入ると薄く変化する。フォトクロミックレンズを使ったトゥルー シャドーの文字盤も同様に太陽光を浴びているとブラックカラーだが、日が沈んだり室内ではグレーに変わり、やがて透明になり、スケルトナイズしたムーブメントを見ることができる。

森永氏は「紫外線で色を変化させるフォトクロミックレンズを使って、“移ろう”時の本質を時計で表現すること」を試みたという。紫外線を受けなくなると、文字盤を暗くしていた影が消えて、腕時計のムーブメントが浮かび上がる。「本来目に見えなかったものを見えるようにするというのが私のデザイン哲学です。服を取り去れば、身体が露わになるということと似ています」と述べている。


森永邦彦氏。1980年東京生まれ。早稲田大学在学中にバンタンデザイン研究所でファッションデザインを学ぶ。2006年にニューヨークの新人デザイナーコンテスト「GEN ART」でアヴァンギャルド大賞、2011年に第29回毎日ファッション大賞新人賞など、多数の賞を受賞する。

[#070]ウブロブティック京都グランドオープニング

文/香山知子/『世界の腕時計』編集長


ウサイン・ボルトと、彼の100m記録に挑んだ子供たち。祇園らしく舞妓さんたちもイベントに姿を見せ、華やぎが添えられた。


「ウブロブティック京都」。江戸時代中期から続く建築様式で建てられた町家を改修したブティックの1階正面の壁面にはウブロの時計をモチーフにしたカラフルなポップアートが飾られ、“和”のインテリアとのフュージョンが表現された。2階は西陣織の特注ソファが置かれたVIPルームで、奥にはウブロのモノグラム柄を織り込んだ縁の黒い畳が敷かれた茶室が設けられる。
住所:京都市東山区祇園町南側570番地8 TEL 075-533-2711 営業時間:11:00~19:00(不定休)


ウブロは京都・祇園に日本で3店舗目となる直営ブティックをオープンした。そのグランドオープニングイベントが9月5日に開催され、同ブランドのアンバサダー、ウサイン・ボルトが来日し、子供たちと共にチャリティランを行った。

ウサイン・ボルトといえばオリンピックで3連覇を果たし、8個のオリンピックメダルと11個の世界陸上のタイトルを獲得した「世界最速の男」として知られる。100m、200m、4×100mリレーで世界記録を保有するが、今年8月にロンドンで開催された世界陸上選手権を最後に30歳で引退した。

引退直後の来日となった当日、彼は5人の子供たちとウブロブティック前に設けられた特設会場に入場し、グランドオープニングイベントの幕が上がった。まずウブロはオープニングを記念して祇園町南側地区協議会に150万円を寄付することを発表。これは祇園の歴史的な景観を維持し、日本の伝統文化を次世代に受け継ぐための資金となる。

次いで5人の子供たちはウサイン・ボルト直々に速く走るコツの指導を受けた後、花見小路の一角を全速力で走った。彼らのタイムの合計が彼が持つ100m記録の9秒58を抜くとさらに50万円が寄付されることになっていたが、14秒8という結果に終わった。しかしウブロ本社から来日したリカルド・グアダルーペCEOは頑張った子供たちを讃えて50万円を足して総額200万円を協議会に寄付することを決定した。

ウブロブティック京都では、ウブロの代表的なコレクションの“ビッグ・バン”と“クラシック・フュージョン”をはじめ、ブティック限定モデルなど常時100点以上を揃える。また世界各国の限定モデルを集めた“ウブロ ワールド リミテッド コレクション”が日本で唯一、展開される。

京都らしい情緒ある店構えや内装と革新性を謳うウブロ、ふたつの異なる要素がひとつとなって、まさに“フュージョン”の世界が繰り広げられるブティックが誕生した。

[#069]ブランパンが支援する海洋調査プロジェクト“ゴンベッサIV~Genesis~” 深海の神秘の世界を撮影したフィルムが公開中。

文/香山知子/『世界の腕時計』編集長


フランス領ポリネシアにあるファカラヴァ環礁の南側でグレーリーフシャークの大群を撮影するローラン・バレスタ氏。700匹以上が群れを成して餌を捕獲する様子が初めて写真と映像で記録された。26分間にわたって壮大な深海の世界が繰り広げられる。


ブランパンと海の関わりは1950年代に遡る。潜水のための自動式呼吸装置(デマンド・レギュレーター)が発明され、スキューバ・ダイビングがレジャーとしても広まり始めた頃だった。当時のブランパン社長のジャン-ジャック・フィスターもスポーツ・ダイビングに興じるひとりで、自らダイビングに必要な時計の開発に取り組んだという。

こうして1953年、ダイバーズ・ウォッチの“フィフティ ファゾムス”が発表された。モデル名は50ファゾムス(91.50m)の防水性を保証したことに由来する。“フィフティ ファゾムス”はフランス海軍やアメリカ海軍などにも採用されて発展を遂げ、今日もブランパンの主要な柱のひとつとして、およそ60モデルをラインアップしている。

フィフティ ファゾムスを通して海の世界と関わるブランパンは、海洋保護や保護、探査プロジェクトの支援を積極的に行い、2014年には「ブランパン オーシャン コミットメント」プログラムを創設した。このプログラムの支援対象のひとつに海洋科学者であり水中写真家のローラン・バレスタ氏が主宰する“ゴンベッサ・プロジェクト”がある。ゴンベッサがシーラカンスを意味するように、シーラカンスをはじめとする深海の生態系探査プロジェクトだ。

2014年、ローラン・バレスタ氏のチームはフランス領ポリネシアにあるファカラヴァ環礁の南側のパスでマダラハタを調査する“ゴンベッサ II”を行った。このとき彼らは700匹以上のグレーリーフシャークが群れを成して餌を捕獲する場面に遭遇した。

ところでブランパンは2014年10月に“オーシャン コミットメント バチスカーフ フライバック クロノグラフ”を限定250個で発売した。そしてこの時計の売り上げのうち1個について1000ユーロ、合計25万ユーロを海洋保全プロジェクトに寄付することを決定し、ゴンベッサ・プロジェクトに贈られた。

ゴンベッサ・チームはこの資金の半分を使って、昨年6月から7月にかけてグレーリーフシャークの集団狩猟行動の調査を行う“ゴンベッサ IV ~Genesis~”を実施。ニューヨーク国連本部で“ワールド・オーシャン・デイ”が行われた6月8日に、この探査を撮影したローラン・バレスタ氏の約26分のフィルムが公開された。現在、下記サイトでこのフィルムの全編を見ることができる。

Website: http://www.blancpain-ocean-commitment.com/gombessa-iv-genesis/

またブランパンのソーシャルメディアではそのティーザーを公開中だ。

Facebook: https://www.facebook.com/130484993692969/posts/1501810976560357
Twitter: https://twitter.com/Blancpain1735/status/872761871706849281
Instagram: https://www.instagram.com/p/BVFID3DDzgY/?taken-by=blancpain1735&hl=de
LinkedIn: https://www.linkedin.com/organization/99289/admin/updates

2014年に限定250個で発売された“オーシャン コミットメント バチスカーフ フライバック クロノグラフ”。自動巻きクロノグラフ、Cal.F385(37石、毎時3万6000振動、パワーリザーブ約50時間。シリシウム製ヒゲゼンマイ)。直径43.6㎜のグレーセラミックス・ケースで、ブルーセラミックスのインサートを付けたグレーのセラミックス製ベゼルを備える。すでに完売し、この時計の売り上げから25万ユーロが海洋調査資金としてゴンベッサ・プロジェクトに贈られた。ゴンベッサ・チームはこの資金の半分を使い、“ゴンベッサ IV”プロジェクトを実施し、その模様が26分間のフィルムに収められた。

[#068]カシオが世界中どこにいても正確な時刻がわかるG-SHOCKを5月19日に発売

文/香山知子/『世界の腕時計』編集長


/「G-SHOCK グラビティマスター」。樹脂とIP処理を施したSSのケースにカーボンファイバーインサートバンドを備える。20気圧防水。価格10万8000円(税込)。問カシオ計算機 お客様相談室 03-5334-4869/


G-SHOCKの“GRAVITYMASTER”シリーズから、3つの時刻取得システムを採用したBluetooth搭載GPSハイブリッド電波ソーラーウォッチ装備の“GPW-2000 ”が5月19日に発売される。

カシオは2014年に他社に先駆けて標準電波とGPS衛星電波を受信して時刻を表示するハイブリッド・ウォッチを発表した。また“エディフィス”のコレクションではBluetoothを搭載し、スマートフォンとリンクして時刻表示を行う機能をもつ時計をラインアップする。

GPW-2000は、これらの機能をすべて備え、標準電波とGPS衛星電波、スマートフォンを介したタイムサーバー接続の3つの方法で時刻表示を行う新開発のモジュール“Connected エンジン 3-way”を搭載した初めてのモデルだ。

特徴はスマートフォンを経由することでサマータイムやタイムゾーンの情報が自

GPSアンテナの小型化や薄型化が図られ、時計のサイズは直径66.0㎜、厚さは18.2㎜だ。他のG-SHOCKと比べて、直径は大きいが、厚さは抑えられた。GPSハイブリッド電波ソーラーモジュールと比較して厚さは0.76㎜薄型化された、という。

もちろんG-SHOCKの“タフさ”は変わらず、衝撃、遠心重力、振動の重力加速度に耐える“TRIPLE G RESISIT”のほか、JIS1種の耐磁性(4800A/m)や引張耐久力などの耐久性をもつ。

GRAVITYMASTERは航空がコンセプトだ。そこで時計の右下のボタンを押すと、その時点での地点と時刻情報をスマートフォンの画面上の地図に表示できるフライトログ機能を搭載する。また11時位置のボタンを押すと、パイロットの基準となるUTC時刻を表示する。

カシオでは今後、このモジュールを搭載した機種を「G-SHOCK」や「オシアナス」などのコレクションで増やしていく予定だ。

専用のアプリケーション“G-SHOCK Connected”をスマートフォンにインストールする必要があるが、現在、iOS 10以上、アンドロイド6.0以上のスマートフォンに対応する。

[#067]25周年を迎えたフランク ミュラー・ブランド

文/香山知子/『世界の腕時計』編集長


/「フランク ミュラーブランド創設25周年アニバーサリーティーセット」。6人揃(コーヒー紅茶兼用カップ&ソーサー6客、デザートプレート6枚、ポット、シュガーポット、クリーマーミルクジャー各1個)。価格(税込)324万円。限定25セット。問フランク ミュラー ウォッチランド東京 TEL03-3549-1949/


時計師のフランク ミュラー氏が共同経営者のヴァルタン シルマケス氏と共に自身の名前を冠したブランドを創業して今年は25周年を迎えた。

今日、日本ではフランク ミュラーは長い歴史を誇るスイスの時計ブランドと肩を並べるほど知名度は高く、若い女性の間でも人気を誇る。しかし“フランク ミュラー”という名前が実在する時計師であることを知る人は、今日では多くはないかもしれない。それだけ短期間にブランドとして成功を納めた。

そのコレクションは実に幅広い。クォーツや汎用ムーブメントを搭載したベーシックなモデルから、“エテルニタス”コレクションに見られる超複雑時計までがラインアップされる。トノウ型の“トノウカーベックス”はブランドのアイコンだが、同じくトノウ型の“カサブランカ”や“ヴァンガード”、レクタンギュラーの“ロングアイランド”、スクエアの“マスター スクエア”など、ケースのフォルムも多彩だ。

しかしなにより文字盤のカラフルさや、“ビザン数字”と呼ばれる、デフォルメしたアラビア数字のインデックスは、フランク ミュラー・ウォッチの個性に他ならない。

一見するとインデックスが不規則に並んでいるように見え、毎時、時針が150度ジャンプして時を示す“クレージーアワーズ”のような、遊び心があるアイデアも、フランク ミュラーらしさだろう。 誰もが見てわかる動きの楽しさは複雑さを競うよりも、はるかに親しみやすい。

多くの人に受け入れられ、人気を得たのは、デザインや機構の楽しさや明るさが大きな理由のひとつにちがいない。今日では時計のインデックスをアレンジしたリングやネックレス、カフリンクスなどのジュエリー・コレクションも展開する。

さて25周年を記念して日本の洋食器メーカーの老舗、大倉陶園の協力を得て、ティーセットが作られた。「豊かな時間の創造」がテーマだという。上質な食器でゆったりと楽しむティータイムは、心に豊かさをもたらす贅沢な時間に違いない。大倉陶園が得意とする磁器の白をベースに、エンボス技法とサンドブラスト技法でビザン数字が浮き上がる。またカップの内側には手描きのブルーローズが施された、気品あるセットだ。

フランク ミュラーは時計ブランドというよりも、“時をテーマに人々に楽しさと豊かさを提供する創作者”と表現する方がふさわしいかもしれない。


左から「カラードリーム リング」。価格54万円。「カラードリーム ペンダントハート」。価格54万円。「カラードリーム イヤリング」。価格37万8000円。「カラードリーム リング」。価格62万6400円。


ビザン数字をアレンジしたカフリンクス。左から18KPG、価格64万8000円。18KPG X ダイヤモンド、価格108万円。18KPG X ダイヤモンド、価格108万円。


「フランク ミュラー メモリアルナンバー クロスペンダント」。左から18KWGあるいは18KPG、価格42万1200円。18KWGあるいは18KPGでセンターにダイヤモンド、価格77万2200円~(ダイヤモンドのグレードによって価格が異なります)。18KWGあるいは18KPGでセンターにオニキス。価格48万600円。すべてチェーンは別売り、価格12万9600円。数字の組み合わせは好みに合わせてオーダーができ、製作期間は約2か月。

[#066]H.モーザーがスイス・メイドの規定を批判し、100%スイス製の時計を発表。 「スイス マッド ウォッチ」

文/香山知子/『世界の腕時計』編集長


「スイス マッド ウォッチ」。直径41.0㎜、厚さ9.4㎜のケースに手巻きのCal.HMC327(29石、毎時1万8000振動、パワーリザーブ約72時間)を搭載する。サファイアクリスタル・バック。ケース素材の50%はチーズだが、チーズ臭さはない。


1月16日からスイス・ジュネーブで開催された第27回国際高級時計サロン(SIHH)には今までで最多の30ブランドが新作を発表した。リシュモン グループを中心とする17ブランドに加えて、昨年からは独立系の小規模ブランドが出展し、個性あふれる製品を披露している。その独立系のひとつ、H.モーザーがウィットに富んだユニークピースを発表した。名付けて“スイス マッド ウォッチ”。

日本語に訳すと「スイスの怒れる時計」といったところだろうか。スイスでは2017年1月1日からスイス時計の「スイス・メイド」の規定が改定され、部品の60%がスイス製の時計には「スイス・メイド」と表示できることになった。従来は50%と規定されていたため、実際には厳しくなったのだが、H.モーザーは「60%なんて甘い、うちは95%だ」、とこの規定を批判し、まさに100%スイス製のパーツを使ったスイス マッド ウォッチを発表したのだった。

ところで95%がスイス製なら残りの5%は何か。これはストラップに使われるアリゲーターと、ケース素材のゴールドやステンレススチールで、これらは原産地がスイスではないためだ。しかしスイス・メイドの規定では原産地までは問われず、スイスで製造されていればスイス製となる。

さてスイス マッド ウォッチではケースはスイスのチーズ“ヴァシュラン モンドール”と、カーボンナノチューブを使った複合素材の製造にも使われるitr2をそれぞれ約半々の割合で混ぜたものを採用。またストラップはヴァシュランモンドールの原材料である牛乳を生産する農家の牛の革が使われた。

文字盤はスイス国旗をイメーシし、H.モーザーの時計の特徴となっているグラデーションのフュメ文字盤の赤を背景に白で12、3,6,9時にダブルのバーインデックスが描かれる。

1点製作で価格は108万1291スイス・フラン。この数字はスイス建国の日の1291年8月1日にちなんでいる。販売収入は部品製造がアジア諸国に移行し、経済的に苦境に立たされている独立系の時計部品製造サプライヤーを支援する基金創設のために全額、使われる予定だ。

またスイス マッドウォッチと同じコンセプトで限定50個の“ベンチャー スイス マッド ウォッチ”も登場した。これはケースが18Kホワイトゴールド製で、「スイスには金鉱がないので、ケース素材はスイス産ではありません。しかしケースそのものはスイスで製造されています」とH.モーザーは語っている。

スイス マッドウォッチとベンチャー スイス マッドはH.モーザー製の手巻きムーブメント、Cal.HMC327を搭載する。

なおH.モーザーでは今後、文字盤に「スイス・メイド」の文字を入れないことを決定した。これは「95%以上の部品がスイス製なのに、60%を満たしただけで“スイス・メイド”と表示する他社と一緒にされたくない」という自負の表れでもある。

HモーザーのホームページではCEOのエドゥアルド・メイラン氏をはじめ社員たちが出演しているスイス マッドウォッチの動画を公開中。
www.h-moser.com/jp/


「ベンチャー スイス マッド」。直径39.0㎜、厚さ11.9㎜の18KホワイトゴールドのケースにCal.HMC327(29石、毎時1万8000振動、パワーリザーブ約72時間)を搭載する。サファイアクリスタル・バック。手縫いのスイス製牛革ストラップ。価格243万円。限定50個。3月発売予定。

[#065]時計・宝飾ヒラノ(名古屋)で9月20日までフェア開催中。大衆派のグラスヒュッテ製時計、“ブルーノ・ゾンレー”

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文/香山知子/『世界の腕時計』編集長

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右●「メカニック エディション 5」。直径43㎜のSSケースに自社製の手巻き、Cal.2000(17石、毎時1万8000振動、パワーリザーブ約40時間)を搭載。10気圧防水。37万2600円。中●「ステリナ」。直径33.8㎜のユニセックス・モデル。自動巻きのCal.B200(25石、毎時2万8800振動、パワーリザーブ約40時間)を搭載。SS。10気圧防水。価格21万1680円。左●「ロンドグラフ」。ムーブメントに美しく仕上げを施したクォーツ・クロノグラフ。直径41㎜のSSケース。5気圧防水。価格10万4760円。3モデル共にサファイアクリスタル・バック。


1991年の東西ドイツの壁の崩壊がドイツに高級時計製造を復活させた、という事実がもうすでに昔話のようにも思える。その高級時計製造の中心が旧東ドイツに属するグラスヒュッテだが、「昔話」と表現したくなるほど、今日、この地の時計産業は活況を呈している。そして時計愛好家たちは、グラスヒュッテ製と聞けば、ドイツの高級時計をすぐに想像することだろう。もちろん機能性が高く、質実剛健、高品質というドイツ製品らしさを備えているのはいうまでもない。

グラスヒュッテはドイツ・ザクセン州の中心、ドレスデンから車で1時間半ほどの山間にあり、人口は4500人ほどにすぎない。18世紀には鉱山資源で潤っていたグラスヒュッテだが、それが枯渇し、貧困にあえぐ村と化した19世紀半ば、いわば「村おこし」として時計産業がスタートした。

それは1853年にA.ランゲ&ゾーネを創業したアドルフ・ランゲや、モリッツ・グロスマンなど4人の時計技術者がザクセン公から資金協力を得て、グラスヒュッテに時計産業を興す団体を結成することで始まった。彼らはベンチャー・ビジネスを立ち上げたアントレプレナーだ。

このとき、ザクセン公は「ムーブメント、時計本体の製造工程の55%をグラスヒュッテで行い、また一定の品質基準を満たしたものだけをグラスヒュッテ製と認める」という法律を制定した。この原産地と品質の証明が時計製造では新興の地であるグラスヒュッテに特別な意味を与えた。今日でもグラスヒュッテで製造される時計は、この法律に従っている。

第2次世界大戦後の共産圏時代には国営工場で安価な時計を大量に生産していたグラスヒュッテだが、ドイツ統合で再び手作業に重点が置かれる高級時計作りが始まった。

ところでグラスヒュッテの時計というとA.ランゲ&ゾーネのような一般には手が届きにくい100万円以上の高価な時計を思い浮かべがちだが、グラスヒュッテ独自の時計製法の伝統を守りながらも、買いやすい価格帯の機械式時計を作っているメーカーも存在する。2000年にブルーノ・ゾンレー氏が創業したブルーノ・ゾンレーもそのひとつだ。

ブルーノ・ゾンレーの工房では、グラスヒュッテの伝統に則り3/4プレートやスワンネック緩急針、シャトンなどを採用した、安定性が高い手巻きムーブメント、Cal.2000を製造。このムーブメントではヒゲゼンマイや主ゼンマイ、ルビーなどを除くほとんどの部品を自社工房で製造している。また自動巻きムーブメントのCal.B200はスイスのセリタ製をベースに、地板やブリッジなどを自社で製造し、仕上げを施し、調整を行っている。今日では部品の75%は自社製だ。このほかクォーツ・ムーブメントを製造している点もブルーノ・ゾンレーの特色のひとつだ。

男性用、女性用ともにデイリーユースにふさわしいベーシックなデザインで、複数のシリーズを揃えている。男性用の直径40~44㎜のモデルではCal.2000を搭載した手巻きの“メカニック”シリーズと、自動巻きのCal.B200を積んだ“ラゴマット”や“アクアリウム”などのコレクションが揃う。また直径34~36㎜で自動巻き(Cal.B200)を搭載する“ステリナ”と”フェリナ”のシリーズには男性用と女性用がラインアップされる。どのモデルも5気圧あるいは10気圧防水を保証する。

ケースはステンレススチール製で、価格は機械式で20万円から30万円台だ。また今秋に発売となる“シュトゥットガルト”シリーズは自動巻きモデルが16万1320円(税込)という非常に良心的な価格が魅力だ。

昨年10月にはドイツ連邦のヨアヒム・ガウク大統領からアメリカのバラク・オバマ大統領にドイツ東西統合25周年を記念して、ドイツ連邦政府公認時計メーカーとして認められたブルーノ・ゾンレーの“メカニック エディション4”が贈られた。これはブルーノ・ゾンレーがドイツを代表するメーカーであると認められた証でもある。

さて8月20日(土)から9月20日(火)まで名古屋の“時計・宝飾ヒラノ”(名古屋市東区徳川2-3-11 TEL052-935-5278 10:00~19:00 定休日:日祝日)でブルーノ・ゾンレー・フェアが開催されている。この機会にオバマ大統領に贈られた“メカニック エディション 4”をはじめ、ブルーノ・ゾンレーが作る、庶民に身近なグラスヒュッテの時計に触れてみよう。

ブルーノ・ゾンレーについての詳細はwww.brunosohnlejapan.com/を参照されたい。

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「シュトゥットガルト」。グラスヒュッテにある部品製造工房を買収することで、製造コストを大幅に抑え、今まで以上に買いやすい価格を実現した。上は直径36 ㎜のSSケースに自動巻きのCal.B200を搭載した『シュトゥットガルト スモール」。サファイアクリスタル・バック。5気圧防水。価格15万9840円。ほかに直径42㎜のモデル(価格17万640円)もある。

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「シュトゥットガルトⅡ」。直径42㎜のSSケースに大型日付表示とスモールセコンドを備えたクォーツ・ムーブメントを搭載。メタルメッシュベルト付き。サファイアクリスタル・バック。10気圧防水。価格11万3400円。