[#102]7月にミドーから3つの新作が発売

文/香山知子/『世界の腕時計』編集長

 ミドーはスウォッチ グループのミドルレンジに属するブランドで、2015年に日本に再上陸を果たし、本格的な展開を開始した。まだ日本での認知度は決して高いとはいえないが、1918年11月11日の第一次世界大戦休戦協定締結の日に創業して以来、100年以上の歴史を背景に幅広いモデルを展開する。
創業当初から使われるミドーというブランド名はスペイン語の「Yo MIDO」(私は計測する)に由来し、時間の正確な計測のための技術開発に力が入れられてきた。特に1930年代に誕生した“マルチフォート”は防水性、耐衝撃性、耐磁性を備えた時計として1950年代までミドーの主力商品に発展した。

幾多の変遷を経て、現在では“マルチフォート”、“バロンチェッリ”、“オーシャンスター”、“コマンダー”、“ベルーナ”、“オールダイヤル”、そしてレディースのみの“レインフラワー”という7つのコレクションを揃える。それぞれ建築物に着想を得たデザイン・コンセプトをもち、ムーブメントは自動巻きを搭載する。そして一部のレディース・モデルやクロノグラフを除いて、ほとんどに最大80時間のパワーリザーブをもつミドー キャリバー80あるいはシリシウム製ヒゲゼンマイを装備し、最大80時間のパワーリザーブをもつCOSC認定クロノメーターのミドー キャリバー 80Si が採用されている。一方、価格帯は10万円台が中心という庶民派のブランドである。

ここでは7月に発売される3つの新作をみてみたい。“マルチフォート パワーリザーブ”は同シリーズでは初めて文字盤の9時位置にパワーリザーブ表示が設けられた。チャコールグレーのPVD加工のSSケースにストライプが特徴的なチャコールグレーの文字盤を組み合わせ、インデックスや針、パワーリザーブ・インジケーターにはグリーンのスーパールミノバが施される。こうした色使いの妙が今日のミドーの特徴でもある。

200mの防水性能をもち、逆回転防止ベゼルを備えたダイバーズ・ウォッチ仕様の“オーシャンスター”には初のクロノグラフが登場。DLC加工のSSケースと文字盤のブラック、フランジに記されたタキメータースケールのホワイト、アプライド・インデックスと針、そしてクロノグラフ秒針に塗布されたスーパールミノバのイエロー、さらにクロノグラフ秒針の先端のオレンジという、カラー・コーディネーションが目を惹く。ストラップはインターチェンジャブルで、ブラックラバーのほかに、ブラックのベースにオレンジのステッチを入れたファブリック製を付属する。ムーブメントは約60時間のパワーリザーブを持つミドー キャリバー60が搭載される。

“オーシャンスター”にはGMT機能をもつ新作も加わった。ブルーの24時間表示針がブルーとブラックに色分けして昼夜の別を示すフランジの24時間目盛りを指し、第2時間帯の時刻を示す。逆回転防止ベゼルはブルーのセラミックス製インサートを備え、GMT針と色調を合わせたブルーのファブリック・ストラップが付く。針とインデックスにはホワイトのスーパールミノバが塗布され、ブルーとホワイトのコントラストが、海の時計にふさわしい。

商品についてのお問い合わせ●ミドー/スウォッチ グループ ジャパン 03-6254-7190


「マルチフォート パワーリザーブ」。直径42㎜のチャコールグレーPVD加工のSSケース&ブレスレットに自動巻きのMido Cal.80(25石、毎時2万1600振動、パワーリザーブ最大80時間)を搭載する。シースルー・バック。10気圧防水。価格15万9500円。ほかに赤の秒針とパワーリザーブ表示を備えた、ブラックPVD加工のSSケース&ブレスレット、あるいはSSケース&ブレスレットの2タイプも揃う。


「オーシャンスター クロノグラフ スペシャルエディション」。直径44㎜のDLC加工のSSケースに自動巻きのMido Cal.60(27石、毎時2万8800振動、パワーリザーブ約60時間)を搭載。裏蓋にヒトデのレリーフが施される。逆回転防止ベゼルにはブラックセラミックス製のインサートが付く。200m防水。ラバー・ストラップ。価格29万7990円。Tiケース+ブルー文字盤もある。


「オーシャンスター GMT」。直径44㎜のSSケースに自動巻きのMido Cal.80(25石、毎時2万1600振動、パワーリザーブ約80時間)を搭載。裏蓋にタイムゾーンを刻印する。逆回転防止ベゼルにはブルーセラミックス製のインサートが付く。ストラップのラグ側にホワイトのステッチ入り。200m防水。価格14万8500円。ほかにブレスレット仕様が2型揃う。