[#067]25周年を迎えたフランク ミュラー・ブランド

文/香山知子/『世界の腕時計』編集長


/「フランク ミュラーブランド創設25周年アニバーサリーティーセット」。6人揃(コーヒー紅茶兼用カップ&ソーサー6客、デザートプレート6枚、ポット、シュガーポット、クリーマーミルクジャー各1個)。価格(税込)324万円。限定25セット。問フランク ミュラー ウォッチランド東京 TEL03-3549-1949/


時計師のフランク ミュラー氏が共同経営者のヴァルタン シルマケス氏と共に自身の名前を冠したブランドを創業して今年は25周年を迎えた。

今日、日本ではフランク ミュラーは長い歴史を誇るスイスの時計ブランドと肩を並べるほど知名度は高く、若い女性の間でも人気を誇る。しかし“フランク ミュラー”という名前が実在する時計師であることを知る人は、今日では多くはないかもしれない。それだけ短期間にブランドとして成功を納めた。

そのコレクションは実に幅広い。クォーツや汎用ムーブメントを搭載したベーシックなモデルから、“エテルニタス”コレクションに見られる超複雑時計までがラインアップされる。トノウ型の“トノウカーベックス”はブランドのアイコンだが、同じくトノウ型の“カサブランカ”や“ヴァンガード”、レクタンギュラーの“ロングアイランド”、スクエアの“マスター スクエア”など、ケースのフォルムも多彩だ。

しかしなにより文字盤のカラフルさや、“ビザン数字”と呼ばれる、デフォルメしたアラビア数字のインデックスは、フランク ミュラー・ウォッチの個性に他ならない。

一見するとインデックスが不規則に並んでいるように見え、毎時、時針が150度ジャンプして時を示す“クレージーアワーズ”のような、遊び心があるアイデアも、フランク ミュラーらしさだろう。 誰もが見てわかる動きの楽しさは複雑さを競うよりも、はるかに親しみやすい。

多くの人に受け入れられ、人気を得たのは、デザインや機構の楽しさや明るさが大きな理由のひとつにちがいない。今日では時計のインデックスをアレンジしたリングやネックレス、カフリンクスなどのジュエリー・コレクションも展開する。

さて25周年を記念して日本の洋食器メーカーの老舗、大倉陶園の協力を得て、ティーセットが作られた。「豊かな時間の創造」がテーマだという。上質な食器でゆったりと楽しむティータイムは、心に豊かさをもたらす贅沢な時間に違いない。大倉陶園が得意とする磁器の白をベースに、エンボス技法とサンドブラスト技法でビザン数字が浮き上がる。またカップの内側には手描きのブルーローズが施された、気品あるセットだ。

フランク ミュラーは時計ブランドというよりも、“時をテーマに人々に楽しさと豊かさを提供する創作者”と表現する方がふさわしいかもしれない。


左から「カラードリーム リング」。価格54万円。「カラードリーム ペンダントハート」。価格54万円。「カラードリーム イヤリング」。価格37万8000円。「カラードリーム リング」。価格62万6400円。


ビザン数字をアレンジしたカフリンクス。左から18KPG、価格64万8000円。18KPG X ダイヤモンド、価格108万円。18KPG X ダイヤモンド、価格108万円。


「フランク ミュラー メモリアルナンバー クロスペンダント」。左から18KWGあるいは18KPG、価格42万1200円。18KWGあるいは18KPGでセンターにダイヤモンド、価格77万2200円~(ダイヤモンドのグレードによって価格が異なります)。18KWGあるいは18KPGでセンターにオニキス。価格48万600円。すべてチェーンは別売り、価格12万9600円。数字の組み合わせは好みに合わせてオーダーができ、製作期間は約2か月。