[#032]A.ランゲ&ゾーネ プレSIHH メカニズムが見える!グランド・ランゲ1限定モデル発表

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文/香山知子/『世界の腕時計』編集長

新作発表会SIHHに先駆けて、新作を1点、発表

12月6日、ドイツ・ドレスデンでA.ランゲ&ゾーネは来年1月に開催される新作発表会SIHHに先駆けて、新作を1点、発表した。

ドレスデンはドイツ・ザクセン州の州都で、ベルリンの南に位置している。18世紀、フリードリヒ・アウグスト1世の時代に繁栄し、特に建築、音楽、美術などが栄え、旧東ドイツ時代を経験しながらも多くの歴史的な建造物が今日も残り、豊かな文化を感じさせる街だ。

12月にはドイツで最も古く、最も規模が大きいクリスマス・マーケットが開かれ、ホテルは観光客でいっぱいになってしまう。

A.ランゲ&ゾーネはドレスデンから車で1時間ほどの山間にあるグラスヒュッテで1845年に創業したドイツを代表する高級時計メーカーだ。

第2次世界大戦後は旧東ドイツの国営工場に吸収されたが、東西ドイツの壁が崩壊した1990年に創業者の曾孫にあたるウォルター・ランゲさんが再びA.ランゲ&ゾーネを復興。1994年に最初の腕時計コレクションを発表したが、そのひとつが今日のA.ランゲ&ゾーネを象徴する、アウトサイズデイト表示を備えた「ランゲ1」だ。

2013年の新作となる「グランド・ランゲ1“ルーメン”」は2003年に発表され、2012年にリニューアルされた手巻きの「グランド・ランゲ1」のバリエーションだ。

特徴はなんといってもアウトサイズデイト(大型日付表示)の機構が見えること。時と分を表示する文字盤はブラック仕上げのシルバー製だが、文字盤のそのほかの部分は半透明のサファイアクリスタルで、数字を記した日付表示のディスクの動きを文字盤から見ることができるという、メカ好きにはなんとも魅力的なモデルだ。

10の位の数字と空白がある十字型のプレートには白色の蛍光塗料を塗り、そのうえに黒で1、2、3の数字を印字している。1の位を記したディスクは透明のミネラルガラスに黒で数字を印字し、1の位を表示する窓は蛍光の白地になっている。この蛍光の白地の上でディスクの数字が1日に1回先に進んで日付の1の位を示す。10の位のディスクは10日に1度先に進むが、31日から1日になるときには1の位のディスクは動かず、10の位を記した十字型のプレートが3から空白に切り替わり、1の位の窓では1が表示されるという仕組みだ。

半透明の文字盤からは、いままで見ることがなかった地板のペルラージュ仕上げも透けて見え、A.ランゲ&ゾーネの丹念な手作業を実感できるだろう。

ケースはプラチナ製で直径40.9mm、厚さ9.8mm。世界限定200個で、価格は5万ユーロを想定。日本では来年6月以降に発売される予定だ。

2012年に発表された手巻きムーブメント
2012年に発表された手巻きムーブメント、Cal.l095.2を搭載する。パワーリザーブ約72時間。毎時2万1600振動。ムーブメントの部品点数400。42石。

アウトサイズデイト表示
10の位の数字を記した十字型のプレートと1の位の数字を記したディスクからなるアウトサイズデイト表示。