[#009]マイナス22度にも耐え抜いた ボール ウォッチの「エンジニア ハイドロカーボン」

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文・小野正章/『世界の腕時計』副編集長

「エンジニア ハイドロカーボン」は、実際の極寒に耐えることができるのか

この2月初旬に興味深い実験が行われた。ボール ウォッチの「エンジニア ハイドロカーボン」は、実際の極寒に耐えることができるのか試してみるというものだった。

実験の場所に選ばれたのは北海道、陸別町。真冬には気温がマイナス30度にまで達することもあるという“日本一寒い町”だ。

さて、町ではおりしも“しばれフェスティバル”が開催中。その会場にスペック上ではマイナス40度までの耐低温性をもつ「エンジニアハイドロカーボン」を持ち込んで、21時から午前2時まで精度を計測することになった。

ところで機械式時計に限らず、極度の寒さというのは精密なメカニズムの大敵である。潤滑剤として使われるオイルの性能が劣化して、メカの動きが妨げられてしまうからだ。そのためオイルには極度の温度変化にも耐えうる性能が求められるが、そんな高性能オイルを採用しているのはごく一部のプロフェッショナル・ウオッチに過ぎない。もちろん、この「エンジニアハイドロカーボン」もそのひとつである。

さて実験の結果はというと、マイナス22度の最低気温を記録した翌朝まで、このモデルは正確に時を刻み続けた。マイナス40度まで耐えることのできる「エンジニア ハイドロカーボン」にとって、この程度の気温では何ら問題を起こすには至らなかったのである。ちなみに、一緒にエントリーしたクオーツ・クロノグラフは、クロノグラフ秒針が止まってしまったということだった。

左が「エンジニア ハイドロカーボン」。右は止まってしまったクオーツ・ウオッチ。
左が「エンジニア ハイドロカーボン」。右は止まってしまったクオーツ・ウオッチ。
夜になると最低マイナス22度に
夜になると徐々に気温が下がって、最高マイナス22度にまで達した。
しばれフェスティバル
2日間にわたって開催された“しばれフェスティバル”には、延べ1万人以上のもの参加者が集った。
バナナで釘が打てた
当然ながらバナナで釘が打てたという