[#003]男たちに渇を入れるドイツ軍用時計の名門チュチマ

#003タイトル

文/香山知子/『世界の腕時計』編集長

ミリタリー・クロノグラフ-T Ref.760-02
「ミリタリー・クロノグラフ-T Ref.760-02」
1986年からドイツ空軍、1989年からはNATO軍パイロットの制式採用クロノグラフとして実戦で使用されている。まさに究極のミリタリー・クロノグラフだ。
チタニウム。ケース径43mm。価格39万9000円


チュチマのミリタリー・クロノグラフと聞けば、NATO軍の最新鋭ジェット戦闘機のパイロットたちは安堵の表情を浮かべるにちがいない。なぜなら常に危険に曝される彼らを20年以上もの間、守り続けてきたからだ。

制式採用にあたってNATO軍が行なった過酷なテストをクリアした唯一のクロノグラフであり、強い衝撃や急激な加速、重力に耐え、高い防水性を備え、どのような環境下でも高精度を保つことが保証されている。つまりタフさを極めた時計だ。

チュチマとはラテン語で「安全」あるいは「保護された」を意味している。その名の通りにチュチマは安全を約束することだけを追求して生まれた時計であり、デザインにも一切の無駄がなく、男臭い魅力を放っている。

チュチマは19世紀後半から第2次世界大戦後までのドイツの歴史とともに歩み、変遷を繰り返してきた。1941年にはドイツ帝国軍の依頼を受けてパイロット用クロノグラフ「フリーガー・クロノグラフ」を開発したことでも知られる。彼らが誇った高精度時計製造の技術力の証だった。この誇りが今日までチュチマを支えてきた。

今日のコレクションを見ると、どのモデルも機能、精度、頑強さ、使い勝手に曖昧さがない。だから美しい。そしてこれほど男っぽい時計もない。こんな時計を腕にすれば、否が応でも心が引き締まり、自分に渇を入れたくなるだろう。

ザ・グランド・クラシック・ブラック Ref.781-32
「ザ・グランド・クラシック・ブラック Ref.781-32」
1927年に作られたモデルをベースとし、大型の30分積算計と12時間積算計が特徴の自動巻きクロノグラフ。オールブラックが精悍だ。高硬度ステンレススチールにブラックPVD加工を施している。直径43mm。10気圧防水。価格36万7500円
フリーガー・クロノグラフ 1941 Ref.783-01
「フリーガー・クロノグラフ 1941 Ref.783-01」
1941年に開発された最初の軍用クロノグラフを復刻したモデル。パイロットの使いやすさを考慮してデザインされたベゼルや大型リュウズ、高い視認性の針に注目したい。手巻き。ステンレススチール。直径38.5mm。10気圧防水。価格29万4000円

【問】ダイヤモンド株式会社
℡06-6262-0061