#332 クルマニア、夢の途中。 その①

写真・文/桜井靖人(モノ・マガジン編集部)

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完全レストアされた67年式の後期モデル実車を最新の3Dスキャン技術を駆使してモデル化。エンジン部分とミッションケースだけでもこの大きさ! そのほとんどがダイキャスト製のため、見た目だけでなく、重量もずしりと。この1/8スケール本体内のエンジンもローターやギアシャフトが組み込まれ、実車同様の動きをする。完成したら見えなくなる部分だけど、ココ大事!


編集部のクルマ馬鹿、サクライダーです。昨年9月にデアゴスティーニ・ジャパンより発売された1/8スケール「マツダ・コスモスポーツ」を覚えてますか?

例のごとく、毎週発売される繊細なパーツを組んでいき、100号目には特大スケールの名車「コスモスポーツ」が完成、というモノ。じつはこの壮大なプロジェクトにワタクシも挑戦中。

発売時、クルマ好きの間ではかなり話題になったこのキット。しかし、発売からしばらくするとすっかり話題は沈静化。というか、冷やかしのお客さんはいなくなった、といった方が正しいかな。つまり、定期購読を申し込んだ筋金入りのコスモスポーツ好きだけが、いまもこの全100号というフルマラソンを静かに走っているのだ。ちなみに、5月13日の時点で34号目。まだまだ先は長い。

そこで、ゴールまで1/3ほど走ってきたボクなりの感想を簡単にまとめておこう。

●作りについて
→期待していた以上の出来。本体は1/8スケールというビッグサイズなので、細かなディテールまで再現されていてミニカースタンダードともいえる1/48スケールとははっきりと別モノ。ボディなど広い面積の塗装ムラ(いわゆる「ゆず肌」)はある程度覚悟していたけれど、エッジ(ボンネットの端っこ)部分までなめらかにペイントされていて驚き。完成後に軽くコンパウンドを掛けるだけでコンクールコンディションに持っていけるだろう。逆にボンネットの裏側は表面の凸凹が残る仕上げだけれど、これは実車も同じこと。クルマ好きからすれば、かえってリアルな感じに。しいて苦言をあげれば、ボンネット裏に貼られていた3枚の注意書きラベル。小指の爪ほどのラベルにしっかりと読める文字は身震いするほど素晴らしいのだけれど、なぜかラベルが貼った状態でパッケージされている。いやいや、ここは自分で貼らせてくださいよ! 期待以上といえば、本体とは別に同時進行で組んでいく1/2スケールのロータリーエンジン。ダイキャスト製でズシリとした重量感のあるエンジンはもちろん可動式。マツダ・ロータリーエンジンのキモであるアペックスシール、ふたつのスパークプラグは実物と同じギミック(点火タイミングに合わせて発光!)で機能する仕組み。もはやこちらが本体か!といえるほどの作り込みようだ。

●組み立てにあたって
→プラモ経験者なら誰でも、そうでない人でもツボをおさえた「組み立てガイド」の手ほどきで間違いなく組み立て可能。なんと、組み立てガイドにはQRコードで読み取る動画解説も用意。初心者やボクのような心配性な人間はスマホ片手にこれを参考にしたらいい。というわけで34号現在まで、説明不足を感じたりしたことはないけれど「仮組み」の指示のあるところを「本気」で組んでしまい、次号であらためて組み直し、ということが3回ほどあったのは完全にボクの勇み足。ちなみに毎号のキットに同封されるネジのほとんどは眼鏡のツルをとめるモノより小さいモノなので紛失注意だが、予備として必ずひとつ余分に入っているのはありがたい。

●道具について
→精密ドライバーのプラス1本でほとんどの作業が可能、とあるが先ほどの組み立てであったように、小さなネジを扱うのにピンセットがあったほうが断然作業しやすくなるので必須(※じつは次号35号に同封されているようです:最新情報)。ボクは今のところお世話になっていないけれど、細かなパーツと作業が多いので40過ぎの挑戦者にはリーディンググラスが必要だ。

●まとめ
→スタートからようやく1/3ほどの工程だけれど、本体のほかに別スケールのエンジンも同時進行で組んでいるせいか、充実感は号数以上のものを感じる。失礼ながら、さして期待していなかった冊子が濃厚。その取材内容と資料性はかなりのもので、いまや市場価格2000万円オーバーとなった名車「コスモスポーツ」の決定版、あるいは「マツダ」という会社の読み物としても価値のある内容。34号まで進んでしまっているこのプロジェクトですが、じつはまだ途中参加が可能。本日発売元に問い合わせたところ、35号からの定期購読申込みをして、過去の号もバックナンバーとしてまとめて注文できるとのこと。知らなかった、乗り遅れた! というマツダファン、コスモスポーツファンのみなさまも、まだ追い上げできますから!

※本ページ掲載の写真は、クリックすると拡大してご覧いただけます。

完成すれば全長約52㎝! 作業スペースと完成品の置き場所を考えつつ。

こちらが本体内に収まるエンジン内部。3角形のモノが、いまさら説明不要なおむすび部分。しっかり回る様子を確かめながら飲む珈琲の美味しいこと! 五円玉もびっくりの精度。

1~3号までの様子。ボンネットのチリ合わせも特に苦労なく組み上げ。フロントのエンブレムはあえて最後の日までとっておく。ワタクシ、ショートケーキのイチゴは最後派です。

毎号の楽しみとなっているマツダの歴史とコスモスポーツよもやばなし。47士の話を読んだ後に組むコスモスポーツはまた格別だ。

価格1790円(※第2号以降の通常価格。創刊号のみ特別価格490円)
【問】デアゴスティーニお客様サポートセンター
☎0570-008-109
https://deagostini.jp/maz/