[#214]マツダ、好きだろ。那智渡も、好きだろ。

文/上岡篤(モノ・マガジン編集部)

moweb

マツダ ロードスター

先週の土曜日、8月1日に発売になりました合併号。
皆さん、もうご覧いただけましたか?

「よろしくメカドック」というマンガに登場する那智渡(なちわたる)というキャラクターと新型ロードスターが表紙の号です。この那智渡というキャラクター、刺さる人にはめっちゃ刺さるのですが、知らない人にはまったく刺さらない……。

彼を表紙にドーン!

と掲載するのは、編集部内でも結構議論しました(ホントにしました)。ちょっと賭けだった部分はあるのですが、ネットニュースでも取り上げてもらって、正直嬉しいです。

あ、なんの特集か書いていませんでした。自動車メーカー「マツダ」の特集です。
昨年クルマの特集を担当することがあり、そのときに「最近のマツダ、カッコいいじゃん」と思ったのがそのきっかけ。
かく言う私も、7人乗りのミニバン(ただし15年落ち)に乗っています。子どもが小さいときに家族揃って出かけたり、荷物を乗せて運んだりするときは重宝していたのですが、子どもが大きくなると、一緒に出掛ける機会が少なくなる。ドライバーの私以外は空気を運んでいることが多くなる始末。このままこのクルマでホントにいいのか? と思うことが多くなりました。

モノ・マガジン読者の皆さんでも、こうした現実を迎えている方っているのではないでしょうか? 

結婚 → 誕生 = ミニバン

という選択。正直、もっとスポーティーなモデルに乗りたい! だけど2ドアは選択不可、人も荷物も多く乗せる、だからミニバンにせざるを得ない。正直、もっと走りを楽しめる、あとカッコいいクルマに乗りたい。そう思った時に、ふと浮かんだのがマツダのクルマでした。

今回の特集にあたり、さまざまな方に話を聞きました。総じて感じるのが「マツダの人って、みんなクルマが心底好きだなぁ」ということ。言葉は悪いですが、クルマバカです。
いまでこそデザインとか独自のテクノロジーなどで注目を集めているマツダですが、一時期、本当に危うい時期もありました。九死に一生を得てから、取り組んだことは何だったのか? 革新をもたらしたのは何か?各車種の開発主査、チーフデザイナー、デザイン本部長、もの造り革新をけん引した常務取締役……いろんな方に聞いた、生の声をたっぷり載せています。
「マツダ、ちょっといいじゃん」と思っている方には、ぜひ読んで頂ければと思う特集です。

余談ですが。
私にとって「クルママンガ」と言えば、サーキットの狼でもなく、頭文字Dでもなく、「よろしくメカドック」でした。コミックスの合間に入る、“Dr.風見のメカ教室”でクルマの仕組みを学んだものです。
その中で主人公風見潤(かざみじゅん)のライバルだったのが那智渡。マツダと言えばロータリーエンジン、といえば那智渡。サバンナRX-7にこだわり続けていた彼に、ロータリーエンジンの解説のページでぜひ登場してもらいたい!この思いだけで、作者の次原隆二先生の事務所に話に行きました。先生に快諾して頂き、解説ページにも表紙にも那智渡を載せることが出来ました。
表紙に那智渡が登場したことに関して

「那智渡も草葉の陰(?)で泣いて喜んでいることと思います」

とコメントが。
次原先生。那智渡がいたからこそ、風見潤があそこまで成長できたんです!

新型ロードスター発表会後のファン向けイベントの記念撮影
本誌では掲載しませんでしたが、新型ロードスター発表会のあとに開かれた一般ファン向けイベントでの記念撮影。新世代車種と言われる6車種の開発主査、チーフデザイナーが一堂に会した場面です。まぁ車種がそれほど多くないというのもありますが、他メーカーではまず見られない光景。今回原稿を依頼した自動車ジャーナリスト、川端由美さん曰く「いまここに爆弾が落ちたら、明日からマツダはクルマが作れなくなる!」

広島本社の工場
マツダと言えば広島が本社。というわけで、生産現場にもお邪魔しました。本社工場マネージャー、金重幸三さんに案内してもらいましたが「撮るんだったら、やっぱり赤(ソウルレッドプレミアムメタリック)がええよね。だったら、他の場所を先に撮影して戻りましょうか」。取材を終えて戻ると、見事に赤の車列が。すごい! 金重さん。

広島の本社工場内「マツダミュージアム」に展示されている「サバンナRX-7」
広島の本社工場内「マツダミュージアム」に展示されている「サバンナRX-7」。1978年に登場しました。那智渡がこよなく愛したマシンです。彼は劇中で展開されるレースすべてにRX-7で挑んだわけですが、中でも「ゼロヨンチャンプ」のときに完成させたRX-7は、3基のロータリーエンジンにターボチャージャーを3基ボルトオンするという「モンスターマシン」。でも、ターボラグの解消が不完全で、風見潤に敗戦。おかげでメカドックの一員になることに。グスン……。