[#195] 足を止めなきゃ、地に足ついた

文・本田賢一朗(モノ・マガジン編集部)

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数年前にスニーカーの取材をした時にわかったことは、日本には世界中から超一級のお宝が集められていたということ。これは今も変わらない。でも、考えてみれば衣食住どれをとっても、世界中のあらゆるスタイル、しかもどれも高い水準、を選べるのって他にない。選り取り世界一。日本は世界一、退屈が嫌いな国民だ。

イギリスは、気質など日本人に通じるものがあると言われてきたけど本当にそうなのかな? あちらの特にオリジナルといわれるものはあきれるぐらい変わりがないんだけど。

しょっちゅう変わる多数と、ほとんど変わらない少数。どっちかっていうとどっち? どちらもアラカルト。両方楽しむが得。

『WALSH(ウォルッシュ)』は、エベレスト登頂隊のシューズ製作を手がけたり、トレイルランニングシューズでイギリス国内驚きのシェア95%を占める、現在も英国生産を続けるシューズブランド。これが今秋に日本、正式初上陸。とはいえ、ここはスニーカー大国、執念のトレジャーハンターが勢揃いするわが国だ。これを知る人も少なくはないだろう。なんなりと日本流通はしていたことがあるし、私にもうっすらと記憶にある。ただ、昔も今も生産量が少なく、世に出回るのは限られている。
 日本初上陸、世に多く出回っていない代物。これまた日本人好み。

 今、人気のレトロ ランニング スタイル。それには少しニヒルで、真っ当な英国製。毎日の生活にスポーツが欠かせない人が地に足つけるにはうってつけだ。
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PENNIE ADDER
ペニー アダー
価格2万1600円(6色展開)
1961年にノーマン・ウォルッシュが「ウォルッシュ」を創業して最初に作ったマラソンシューズ。リップルソールを採用。リップルソールは’50年代のアメリカで防滑性とクッショニングの実用性から重宝されていたのだけど、シャークソールとも別称されるサメの歯のような見た目からイギリスで注目されるようになるのは、70年代に入ってから。ノーマン・ウォルシュは約10年早く、シャープな目でこの牙を見ていたのか。

問 カメイ・プロアクト
☎ 03-6450-1515

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ENSIGN
エンサイン
価格2万1600円(6色展開)
地元のクロスカントリー選手のために開発され、1981年のニューヨークマラソンで英国人選手が使用して以来、30年リリースし続けられているモデル。

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創業者ノーマン・ウォルシュ。リーボックの前身会社となるFosterb Brothersで14歳の時に、靴職人として働き始め、16歳の時(1948年)にはイギリスのオリンピックチームのシューズ製造に携わる。1961年イギリス北部ボルトンで「ウォルッシュ」創業。現在も変わらず同地に工房を構えている。