[#189] パタゴニアの秋冬展示会

文/本田賢一朗(モノ・マガジン編集部)

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アーカイヴ映像を交えながら、パタゴニアの逸話を分け与えてくれる藤倉さん。

2014年秋冬の商品は、今年1月に行われた展示会で見ていたのだけれど、インターナショナル・マーケティング・ディレクター藤倉克己さんの「パタゴニア40年をひもとくストーリー」と題したトークショーが気になって出かけた。

藤倉さんは、現在のパタゴニア日本支社の創設ご当人。「入社を断るために(創業者の)イヴォンに会いに行った」「初めて彼と会った日、あまりに良い波だったので一緒に海に出た」「今から思えば、どういう場所からどういう風にパドルアウトするか見られていた」等、創業者イヴォンとの出会いといったロマンスと、「既成概念に囚われず」「最高品質と地球環境が並立する」製造方法、商品というリアリティが並列して語られた。

ま、今やパタゴニアの理念は広く知れ渡るところで企業イメージも想像に難くはないのだけど、「パタゴニア以前のベンチュラは、ジャンキーが徘徊してるろくでもない所だった」「イヴォンは、自分自身がどこから来ている人間かよくわかっていて、飛行機だってビジネスクラスに乗ったのはこの40年で1、2度。ほとんどエコノミー席」「(仕事中に)良い波があれば、行かない手はない。でも、2時間も3時間もやってるのはバカ」「本社のコーヒーはホント不味い」など当事者の血の通った言葉で聞くのが面白い。

かの有名な著作『社員をサーフィンに行かせよう』を真に受けた入社希望者も結構いたんだろうなぁと、こういう会社だからこその苦節なんかも垣間見えたり……。

ま、こんな話聞けば、自分だってバカの瞳輝かせて、入社志望出しちゃうだろうけど。

これからは「何を」買うよりも「誰から」「どこで」買うかが大切になってくると個人的に思うので、「この人たち」から買うことは、今のこの時代の原点、ベースのようにも感じた。

「トレントシェル」や「エバーロング」を身に着けりゃ、早速入った梅雨もランニングのお楽しみなんて帰り道に一杯ひっかけながら考えてしまう。そんな高揚感に包まれた。 189_02

パタゴニアの4鉄則。どれかひとつにでも反すれば、そのアイディアは実現しない。

189_03189_04189_05今年の秋冬にはダウンやスナップTのラインアップから目玉商品が登場する。