[#184] ナンパライダーの帰還

文/岩井良祐(モノ・マガジン編集部)

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モト・グッツィのV7 RACER。排気量744ccとちょうど乗りやすいミドルクラスのイタリアン・カフェレーサー。モトナビ編集長の河西さんの愛車でもある。将来的には勝手に売ってもらおうと画策中。ホントかっこいいのよコレ。

先のバイク特集の余韻がまだ残っている。業界の熱に当てられて、すっかりバイクにハマってしまった。編集という仕事で厄介なのが、任された特集の取材や調査をしていくうちに、どんどん前のめりにハマってしまうことがままあること。読者の方々により熱意を伝えられるという点ではとても良いことなのだけれども、欲しくて欲しくてたまらなくなると物欲が抑えきれなくなってしまうのだ! 総合情報誌の宿命ともいえるが、ニッチな企画が降りてきたときには、?と感じていた商品たちも、校了を迎えるころにはすっかりご執心、誰かに説明するときもメーカー担当者の口調まで感染する始末である。

専門誌の方たちであれば、なおさらだろう。僕が今回ご一緒させていただいたライターさんもなかなか振り切った方だったので、大いに影響を受けてしまった。タイヤが付いていればどんなモノでも原稿を書ける人で、バイクの台数も関連のギアの所持数も「完全にバイクにヤラれてしまった人」っぷりが最高! 特集の途中でご本人もかなり多忙だったハズなのだが「またヘルメット買ってしまった!」といった話を聞かされるたび、情報誌の業の深さを思い知るのである。そんな人達と仕事をしてしまったが最期、僕も数年ぶりにバイクを購入し、そして現在はギア地獄の真っ只中である。Windows XPのサポートが終了した流れでノートPCを新調しなければならないのに! モノを購入するのにいちいち自分と周囲の人間を納得させる動機を用意するってのはどうしてこうも楽しいのだろうね。物欲万々歳である。

しかしモトナビ編集部にお邪魔させていただき、お話をお伺いしたときにも感じたのだが、専門誌とのクロスオーバーとは面白いものだなあと感じた。モトナビさんはコアな知識を有していながらも、硬派ではなく軟派なスタイルを提案し続けていて、今回の特集でもかなり参考にさせていただいた。特に編集長の河西さんの「バイクに乗っている時間は特別なのだから、恰好つけていいんだよ」。という言葉は勇気づけられた。

雑誌のみならず、同業社であってもひと昔前とは違って、業界全体が苦しいのはどこも似たようなもので、競合という考えも悪くないが、共生という道もまた読者の方に楽しさを伝えられる要素になるなぁと切に感じた。他社様の社内風景を覗けるのも楽しみのひとつなんだけどね。

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先の東京モーターサイクルショーの様子その1。バイク乗りの憧れ、ドゥカティのモンスター1200。無駄のない流麗なデザインによくこれだけのエンジンを積めるものだ。

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モーターサイクルショーその2。カワサキのninja兄弟。思ったより前傾にならずに快適なライディングポジションを保てるので、ロングツーリングも余裕だと感じた。ライムグリーンの存在感がたまりまへん。

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これは……スズキのKATANAじゃん! 東本昌平さんの「キリン」でお馴染み。旧車の魅力もまた、バイク談義には欠かせない。

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今回のトビラに登場したスズキの隼。1339ccの大型ながら車高が抑えられていて乗りやすかったなぁ。日本仕様で蘇り、総タイトル「バイク、復活!」を飾ってくれた。■MOTO NAVIサイトはコチラ