[#145] オレを呼んでくれ!

写真・文/上岡篤(モノ・マガジン編集部)

145_01先月、仕事でカンボジアに行ってきました。

ちょうど雨季に当たるこの時期、毎日雨なんだろうなぁという予想は幸運にも外れ、カンボジアでは1回も傘を差さずに済みました。

でも、あづい……。

湿度が異様に高いので、ちょっと歩くだけで汗が噴き出します。世界遺産として有名なアンコール遺跡にも行ったのですが、やっぱり「あづい……」。ぐったりしながら巡ったアンコール・ワット。それでも、石のパワーには圧倒されましたがね。

あづい、あづいとへこたれた私の味方が、トゥクトゥク。タイで有名なバイクタクシーです。カンボジアでも数多く走っていて、観光客と見るや否や、すぐに誘いがかかります。

首都プノンペンでのこと。
ご飯でも食べに行こうとホテルを出ると、やっぱり居ますトゥクトゥクが。すぐに手を上げ声を上げ、乗らないか? と誘ってきます。ご飯を食べに行くついでに、プノンペンでもっとも大きな市場、セントラル・マーケットにでも行こうと思っていたので、場所を告げて料金交渉。

東南アジアではどこもそうだと思うのですが、まずはこの料金交渉が大切。3ドルで話をつけ、いざ乗車(カンボジアでは普通に米ドルが使える)。歩いていると暑いだけだったのに、トゥクトゥクだと爽やかな風を感じることができます。あ~、トゥクトゥク最高!

1時間ほど待ってもらい(向こうが待っていると言い出したのですが)、ホテルへ戻ると「明日の予定はどうなっているんだい?」と早くも明日のお誘いが。

とくに予定を決めていなかったので、まだ決めていないと伝えると、「じゃあ、この3番のトゥクトゥクを覚えておいてくれよ!」と、自分の愛車に書かれたナンバーを誇らしげに指しています。

翌日。歩いていこうかなぁとホテルを出て、しばし歩くのですが

あづい……。

ホテルに戻り駐車場を見ると、飛び跳ねて手を振る男がいるじゃありませんか。そう、昨日のトゥクトゥクの兄ちゃんです。

ホテル→王宮→セントラル・マーケット(昨晩は夜で閉まっていた)→ワット・プノン→カンボジア・日本友好橋→トレンサップ川→ホテル

待ち人来る! 的な顔をしたトゥクトゥクの兄ちゃんの顔を見ていたら、彼にいろいろ と回ってもらえばいいか、いう気になりました。料金は15ドルで成立。ちょっと払いす ぎたかな……。

アンコール遺跡の広大さに圧倒されました。取材で訪れた小学校の子供たちの笑顔にも癒されました。シェリムアップで食べた格安の食事は美味しかったです。でも、カンボジアでの一番の思い出は、トゥクトゥクに乗って感じた風でした。

帰国後、ケータイの発信履歴を見たら、0121……と見慣れない番号が。あのトゥクトゥクの兄ちゃんに「オレを呼んでくれ!」と教えてもらった番号でした。

145_02145_03有名なアンコール・ワット。この日も超暑く、歩き回るのがしんどい……。いろいろと内部を巡ることができますが、この急な階段! 足腰悪くちゃ、絶対に昇り降りできません。145_04とにかくバイクが多いプノンペン。歩いている人は少なく、横断歩道はあってもタイミングをうまく取らないとなかなか渡れません。トゥクトゥクに乗って移動すると、とてもラクです。145_052日間に渡り出会ったトゥクトゥクの兄ちゃん。タイのトゥクトゥクとは異なり、リアカーの改造形をバイクで引っ張るのがカンボジア流です。カメラはストラップを掛けてないと盗られるとかいろいろ教えてくれて、結構親切でした。145_06
帰りはバンコク経由。スワンナプーム空港でしばし休憩。土産物屋の店員がすごく親切に教えてくれ、最後は「コップンカー(ありがとう)」と両手を合わせるあのポーズ。ヤバイ、タイの女性にハマリそう。「客なんだから親切にするのは当たり前」「女性かどうかわからないよ」など、さまざまな罵詈雑言を言われるハメに。ハイハイ……。