[#120] 漆のうつわ

文/松崎薫子(モノ・マガジン編集部)

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漆の器


今年ももうあと5日。モウェブの更新も今年最後です。お正月を迎える日も近いので、今回は「漆のうつわ」について紹介します。といっても、漆はなにも特別な日にだけ使うものではありません。ぜひ日常使いを提案したいのです。

例えばこの匙。とても軽く、すくいやすく、手に馴染み、そして何よりも口当たりが最高です。今までの金属のスプーンとは大きく異なるのです。

作ったのは、塗師の赤木明登さん。数年前に『モノ・マガジン』本誌で、輪島の工房&自宅へ取材に伺ったのですが、漆が毎日の暮らしに溶けこんでいました。それは驚きとともに、漆ってこんなに実用性があるものなんだと感動したことを覚えています。それ以来、少しずつ「漆のうつわ」を集めています。

この匙は先日、西麻布の桃居で行なわれていた『赤木明登 漆匙展』にて購入したもの。カレーライスを食べてもいいし、スープを飲んでも◎。テーブルまわりも締まるし、すでにヘビーローテーションで使っています。

確かに漆は食器洗い機にかけられず、使ったらなるべくすぐに拭くなど、日々のお手入れが多少必要ではありますが、そんなに大変なことでもありません。ちょっとお値段も張りますが毎日使うものです。相応の価値は充分にあります。

漆だからといって、構えて使うのではなく、ぜひとも日常にこそ使って欲しい。漆の手触り、ぬくもり感は陶器などともまったく異なるもの。ぜひこの機会にお椀から揃えてみては。

「漆のうつわ」は実用品!ですよ。

漆の器
漆の器
●赤木明登さんホームページ
http://www.nurimono.net/

●桃居
http://www.toukyo.com/