[#23]家でする焚き火 都会で薪ストーブ派、増えてます

文・写真 サクライダー/モノ・マガジン編集部

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OLYMPUS DIGITAL CAMERA小型ながら強力な火力と熱効率の良さがピキャン薪ストーブの特長。W550×D643×H865・という小型冷蔵庫ほどのサイズで最高出力は15.0kw(1万2900カロリー)。ピキャンオーブンは上部ボックスを火室、下部ボックスをクッキングオーブンとした2階建てストーブ。価格35万7000円(本体価格で煙突部材、設置工事費含まず)。


薪ストーブというと軽井沢、あるいは北海道あたり、山間部のログハウスでシチューをクツクツ煮て、的な絵柄が思い浮かぶ。けれど最近のストーブ事情はかなり違う。ここ数年、日本の薪ストーブ需要は驚くことに都心部で増えているのだとか。

たとえば関東地方では東京都内の設置数が圧倒的に多いらしい。石油資源に頼らず、薪として使う木も成長する段階で吸収したCO2を燃焼するときに排出するから、差し引きゼロという考え方はまさにカーボンオフセット。意外や薪ストーブは今の時代にマッチした暖房というわけだ。

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さて、そんな薪ストーブを我が家でも設置することになった。導入理由は「家で焚き火ができるから」。さきほどのエコ話しは、ボク的にはあくまでもおまけ。いまやキャンプサイドでも直火禁止が多くて肩身の狭い思いをしている焚き火好きとして、薪ストーブは自宅で堂々と火を起こす格好の理由だ。

ストーブ本体に関していろいろとメーカーを調べ、燃焼効率、耐久性、暖房能力を比較、検討。その結果、ストーブ本体よりも煙突、さらにいえば本体云々よりも設置技術がストーブの性能を大きく左右するらしい、という結論に至る。つまりパソコンやデジカメのようにお値段重視、売り手を選ばずにワンクリックで買えないのが薪ストーブなのである。

結局、我が家のストーブは、以前に「木の家特集」で取材させていただいた東京・築地に展示場を置く薪ストーブの老舗「メトス」さんに依頼することに。以前お話を伺った際、スタッフの方々にお願いして薪スト料理をレクチャーしていただいたのだが、その時の料理のレパートリーの多さ、ロマンチックに炎の魅力を語るスタッフの横顔にオトコ惚れしたというのがココを選んだ理由である。

逆に最後まで悩んだのがストーブ本体。モダンデザインにするか、いやいや薪ストーブ料理重視だろ!

悩んだ末、燃焼室とは別にオーブン室を持つオーストラリアPecan(ピキャン)社の「ピキャンオーブン」を選択。なにしろこれは「クッキングストーブ」の異名を持つ名シェフで、ピザもパン作りもお手の物。これでおいしい「朝ごパン」は約束されたようなものだ。というわけで、クリスマス前に薪ストーブ設置を無事完了した我が家の薪ストーブ料理レポートは近々本誌で。エコポイントこそつきませんが、身体も胃袋もほっこりと暖めてくれる薪ストーブは都市部に暮らす人にもオススメですよ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA設置工事を行なったアース・リーの職人さんと屋根の上でパチリ。“薪ストの良し悪しは煙突で決まる”というだけあって、位置、高さについてはかなりの時間をかけて打ち合わせした。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAメトスオリジナルの煙突部材。つや消し黒で塗装されているが、素材は耐久性を考えてステンレス製。驚くのはその溶接面。レーザー溶接で丁寧につながれたシーム部分は指を当てても段差がわからないほど滑らか。こうすることで煙突の内部にススがたまりにくく、煙突掃除の際のひっかかりも防ぐ。施工をお願いした職人さんいわく「こんなに丁寧で奇麗な作りの煙突はメトスだけ」だとか。ここまでこだわった煙突部材はすべて国内生産だ。ウチの場合、ストーブ本体以外にかかった煙突部材、設置工事費用はおよそ70万円。本体よりも高い見積もりにはじめは驚いたが、長い付き合いを考えれば良い部材、設置技術の高い職人さんにお願いすることが結局は安心。さぁ、ピキャンさん、今年の冬からガンガン活躍してもらいましょうか。寒波カモン!

【問】メトス ℡ 0120-113-799