[#16]新木場で対面した知る人ぞ知るウッドフレームバイク「SANOMAGIC」

文・モノマガ男/モノ・マガジン編集部

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10月2日発売の「モノ・マガジン10月16日情報号」は、アウトドアと自転車が特集なのだけど、その自転車のほうを担当している私モノマガ男が今回の取材で感銘を受けた(あるいは落涙した・その技術に白旗をあげた)のがこのサノマジックのウッドフレームバイクだ。

この自転車を2007年以来、己の腕一本でもう9台も完成させているのが船大工の佐野末四郎さん。伝統ある江戸船大工の家に生まれ幼い頃からさまざまな技術を叩き込まれた生粋の職人だ。

その佐野さんが「船大工の技術とマホガニーという素材の素晴らしさをもっと多くの人に知ってもらいたい。だが、そのためには船だけを作っていたのでは限りがある。」と検討した結果たどり着いたのが“船作りの技術と素材を存分に用いて自転車を作り上げること”だったという。

だがモノマガ男は佐野さんの話を伺うにつれ、サノマジックの本質的な価値は木材でフレームを作ったことそのものより、ウッドフレームがサイクリストのペダリングをアシストする「フレームアシスト」という発想にあると考える。

これはペダルの踏み下ろしごとに発生するフレームのたわみが反発力を生み、次なるペダリングをアシストするというもので、言い換えれば“反発力で前進”する自転車といえる。だからペダリングが軽い。軽いからラクだし、スピードが出る。結局、速いのだ。

ちなみにサノマジックは現在5人がその完成を待っており、いま予約しても納車は2012年夏以降となる。ここだけの話、来年は木製フレームのミニベロを試作すると佐野さんが言っていた。

どうやらサノマジックはミニベロファンも黙っていられないブランドになってゆきそうだ。

img001取材当日、世界に9台しかないサノマジックの内4台が奇跡の集合。中央で照れ笑いを浮かべるのが佐野末四郎さん。
【問】サノマジック

img002フレーム(中空)、ハンドル(中空)、リム、サドル、ボトルホルダーまですべてマホガニー製。メインフレームは天面を6㎜薄く削いで中をノミで掘り、その後フタを閉じるという驚きの方法で中空としている。